【青梅・根ヶ布】築100年の古民家にオープンした「Cafe BLOSSOM」。スキーと地域の歴史が残る静かなカフェを訪ねて

青梅

最近、青梅市周辺では、古い建物を活用したカフェやショップが少しずつ増えています。

新しく建てられたお店とは違い、長い年月を重ねてきた建物には、その場所で過ごしてきた人たちの記憶が残っています。

今回訪れたのは、2026年7月3日にオープンした 「Cafe BLOSSOM(カフェ ブロッサム)」

Cafe BLOSSOMの店名看板
Cafe BLOSSOMの店名看板

場所は青梅市根ヶ布(ねかぶ)。

築100年以上の古民家を活用したカフェで、店内にはイタリア製ハンドメイドスキー「BLOSSOM SKIS」の直営スペースも併設されています。

カフェでありながら、青梅の織物の歴史、スキー文化、そして地域とのつながりが一つの場所に詰まった、少し珍しいお店です。

今回は実際に訪れて感じた店内の雰囲気や、いただいたメニューについて紹介したいと思います。

住宅街の中に佇む築100年以上の古民家

Cafe BLOSSOMがあるのは、青梅市根ヶ布1丁目。

青梅駅周辺の市街地から少し離れた、緑が残る静かな住宅街の中にあります。

車でお店に近づくと、まず目に入るのが、優しく風に揺れる茶色の「BLOSSOM」ののぼり旗です。

駐車場入口
駐車場入口

そして、右側の植え込みの奥にそっと佇んでいるのが、なんと「赤いゴンドラ」!

このゴンドラについては、後ほど詳しく紹介しますが、ここが普通の古民家カフェとは少し違う理由の一つになっています。

そして、狭い坂道を上がって敷地内の駐車場へと車を進めます。

敷地内に車を停めて一歩降り立つと、黒を基調とした落ち着いた外観の古民家が目に入ります。

Cafe BLOSSOMの外観
Cafe BLOSSOMの外観

瓦屋根と木の壁、長い年月を感じさせる建物の佇まいは、最近作られたカフェとは違った雰囲気があります。

右側の扉の格子の向こうにスキー板が並んでいるのが見えますが、ここがカフェの入口になります。

青梅夜具地の機屋だった歴史ある建物

この建物は、かつて青梅で盛んだった「夜具地(やぐじ)」と呼ばれる布団の生地を作る機屋(織物工場)として使われていたそうです。

青梅夜具地
青梅夜具地

青梅夜具地は、昭和の時代には全国でも大きなシェアを占めた青梅を代表する産業の一つでした。

現在、青梅市内には当時の織物工場の建物がいくつか残っていますが、この建物は一般的なノコギリ屋根になる前の時代の建物で、歴史的にも貴重なものだと教えていただきました。

店内には、当時使われていた織物に関する資料や機械の一部も残されています。

糸巻き機
糸巻き機

単に古い建物を利用しているだけではなく、この場所が歩んできた歴史を大切に残していることが伝わってきました。

高い天井と木の骨組みが印象的な店内

店内へ入ると、まず目に入るのが高い天井です。

Cafe BLOSSOMの店内
Cafe BLOSSOMの店内

かつて機屋だった建物らしく、上には整然と組まれた木の骨組みが渡され、木の質感をそのまま感じられる空間になっています。

照明の明かりも柔らかく、古民家らしい落ち着いた雰囲気があります。

中央には大きな一枚板のテーブル。

Cafe BLOSSOMの店内
Cafe BLOSSOMの店内

木の温もりを感じながら過ごせる空間になっています。

訪れた時間帯は、まだオープンして間もない午前中ということもあり、店内には私一人。

静かな店内で、古民家ならではのゆったりした時間を過ごすことができました。

スキーショップを併設する「BLOSSOM OUME BASE」

Cafe BLOSSOMの特徴は、カフェだけではありません。

店内奥には、イタリアのハンドメイドスキーブランド 「BLOSSOM SKIS」 の商品が展示されています。

BLOSSOM SKIS
BLOSSOM SKIS

実は、この場所は日本唯一の直営スペースとなる「BLOSSOM OUME BASE」を兼ねています。

壁には色鮮やかなスキー板が並び、古民家の木の雰囲気の中にスキー用品が自然に溶け込んでいます。

一見すると「古民家とスキー?」と思う組み合わせですが、店主ご夫妻の経歴を知ると納得できます。

元アルペンスキー選手のご夫妻が作った場所

Cafe BLOSSOMを営まれているのは、元アルペンスキー選手のご夫妻です。

札幌出身のお二人は、八王子で約20年間暮らした後、青梅市へ移住。

この古民家との出会いが、この場所で新しい活動を始めるきっかけになったそうです。

最初はスキーショップとして整備を進め、ご主人が大工経験を活かしながらカウンターや厨房などを少しずつ作り上げていきました。

そして2026年7月3日、地域の人も気軽に利用できる場所として「Cafe BLOSSOM」がオープンしました。

植え込みに佇む赤いゴンドラ

Cafe BLOSSOMを訪れた時、外観とともに印象に残ったものがあります。

それが、植え込みに佇む赤いゴンドラです。

ゴンドラ
ゴンドラ

古民家カフェにゴンドラが置かれている光景は、なかなか見る機会がありません。

気になってご主人に伺うと、このゴンドラは以前、鬼首スキー場で実際に使用されていたものだそうです。

日本では現在、安全基準の変更などによって昔ながらのゴンドラは少なくなっていますが、このゴンドラは昔のスキー場で使われていたタイプで、日本でも初期に導入されたものの一つとのことでした。

もともとスキーショップを開くにあたり、「お店の前にスキーに関係するものを置きたい」と考えていたそうですが、偶然にも譲っていただける話があり、この場所に設置されることになったそうです。

現在は乗って移動するものではありませんが、昔スキー場で活躍していたものが、今度はお店のシンボルとして新しい役割を持っています。

スキーを楽しんできた方なら、懐かしい思い出がよみがえるかもしれません。

オーガニックパンを使ったパニーニ

店内の雰囲気を楽しみながら、まずいただいたのはパニーニ(800円)です。

パニーニ
パニーニ

パニーニとは、イタリアで親しまれているホットサンドのこと。

Cafe BLOSSOMでは、オーガニックパンを使って作られています。

焼き上げられたパンは、表面が香ばしく、中はほどよい柔らかさ。

パンの間には、ハム、モッツァレラチーズ、トマト、そして自家栽培のズッキーニが挟まれています。

一口食べると、パンの香ばしさとチーズのコク、ハムの旨味が広がり、そこにトマトの酸味とズッキーニの自然な甘みが加わります。

特徴的なのは、味付けをあえて控えているところです。

一般的なホットサンドのようにソースなどで味を強くするのではなく、素材そのものの味を楽しめるように作られています。

そのため、パンや野菜、チーズそれぞれの風味がしっかり感じられる、シンプルながら印象に残るパニーニでした。

辛い味付けが苦手な私でも食べやすく、素材の良さを感じられる優しい味わいでした。

食後にシフォンケーキセット

パニーニをいただいた後、続いて注文したのがシフォンケーキセット(1,200円)です。

ドリンクは、店主さんがおすすめされていたイタリアンコーヒー(ホット)を選びました。

このシフォンケーキは、有精卵を使った八王子市のシフォンケーキ専門店「Bon・mu(ボン・ムー)」のものです。

シフォンケーキ
シフォンケーキ

たくさんの種類があるシフォンケーキの中から、Cafe BLOSSOMでは卵の風味を感じやすいバニラ味を提供されています。

いただいてみると、生地はふんわりとしていて、口当たりはとても軽やか。

しっとり感もあり、卵の自然な風味が感じられます。

甘さも控えめで、食後でも無理なくいただけるシフォンケーキでした。

添えられたクリームとの相性もよく、コーヒーと合わせながらゆっくり味わうのにちょうど良い一品です。

ブルーベリーとミントは採れたての自家栽培のものだそうです。

イタリアンコーヒーでゆっくり過ごす時間

セットで選んだイタリアンコーヒーは、名前からエスプレッソを想像しましたが、実際には通常サイズのカップで提供されます。

イタリアンコーヒー
イタリアンコーヒー

豆はエスプレッソ用のものを使っているため、一般的なコーヒーより焙煎が強めで、ほどよい苦味があります。

ただ、エスプレッソほど濃厚ではなく、シフォンケーキの甘さとも合わせやすい味わいでした。

イタリア製のスキーを扱うお店ということで、イタリアにちなんだコーヒーをおすすめされているそうです。

また、季節によっては、敷地内の梅を使った「梅ソーダ」も提供されているとのこと。

カフェのある場所ならではの味も楽しめそうです。

フード・デザートメニュー

  • パニーニ (オーガニックパン・ハム・チーズ・トマト・自家製ズッキーニ) ¥800
  • かき氷(自家製梅シロップ 三温糖使用) ¥700
  • ボン・ムー(八王子)シフォンケーキセット ¥1,200
  • ボン・ムー(八王子)焼き菓子 ¥400
  • アフォガード ¥1,100
  • コーヒーフロート ¥900
  • バニラアイスクリーム ¥700

ドリンクメニュー

  • イタリアンコーヒー(ホット・アイス) ¥700
  • 紅茶(ホット・アイス) ¥700
  • ルイボスティー(オーガニック)(ホット・アイス) ¥700
  • 梅ソーダ(自家製 青梅根ヶ布産 三温糖使用) ¥700
  • アップルジュース(果汁100%非濃縮) ¥700
  • 炭酸水(サンペレグリノ イタリア) ¥700
  • コカ・コーラ ¥600

地域の人が気軽に立ち寄れる場所へ

奥様のお話を伺っていて印象に残ったのが、Cafe BLOSSOMを単なる観光向けのカフェではなく、地域の人が利用できる場所にしたいという思いでした。

その一つとして、通常メニューとは別に、地域の方向けに少し価格を抑えた「ローカルメニュー」も用意されています。

近隣には気軽に食事や休憩ができる場所が少なく、「近くにこういう場所があったら」という声もあってカフェを始められたそうです。

お店がこれから少しずつ地域に馴染んでいく中で、近所の方がコーヒーを飲みに来たり、子どもたちが休憩したり、スキー好きの方が集まったりする場所になっていくのだと思います。

さいごに

Cafe BLOSSOMは、築100年以上の古民家を活用した、少し珍しいスタイルのカフェでした。

青梅夜具地の歴史を残す建物。

イタリア製ハンドメイドスキーを展示する空間。

そして、地域の人が気軽に立ち寄れる場所を作りたいというご夫妻の思い。

それぞれが一つにつながり、このお店ならではの雰囲気を作っています。

今回いただいたパニーニやシフォンケーキセットも、素材を大切にした優しい味わいでした。

私自身、50代になってから、ただ食事をするだけではなく、その場所の歴史や店主さんの思いを感じながら過ごせるお店に魅力を感じるようになりました。

青梅には自然や歴史を感じられる場所が多くありますが、「Cafe BLOSSOM」もその中の一つとして、これから地域に根付いていくお店になりそうです。

青梅散策の途中や、静かな場所でゆっくり過ごしたい時に訪れてみてはいかがでしょうか。

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